Z撚りと繭縄のS撚りの違い
繭縄がS撚りを選んだ理由
■ 繭縄が S 撚りを選んだ理由
繭縄は、実際の試作と検証の中で 「繊維が暴れにくく、縄尻が縺れない」 という結果を最も重視しました。
特に細糸(1mm × 66本数)で構成する繭縄では、S 撚りのほうが糸の収まり方が素直で、
仕上がりが安定していました。
動画検証で、S 撚りはよれにくく、ねじれ戻りが少ないことが明確だった。
仕上げ工程で、撚りが均等に座り、表面が滑らかになる。
細糸・多本数の構造と相性が良く、繭縄の特性と合っていた。
この「実際に触ったときの安定感」が、S 撚り移行の決定打になっています。
■ S 撚りの長所
● ① よれにくく、扱いやすい
S 撚りは構造的に 反発が緩やか で、縄の動きが素直です。
● ② 縄尻が暴れない
末端が跳ねたり、ねじれ戻りを起こしにくいので、手元のコントロールが安定します。
縛り手のストレスも減ります。
● ③ 細糸構成の縄で、撚りが均一に座る
細い糸を多数束ねるタイプの縄は、撚りバランスが崩れやすいのですが、
S 撚りはその乱れが少なく、表面がきれいにまとまるのが特徴です。
● ④ 肌に当たる感覚がやさしい
Z 撚りに比べると、触れたときの「刺さり」が少なくなる傾向があります。
● ⑤ ふくらみが出にくく、線がきれい
撚りが落ち着いているので、縄のラインが立って見えます。
写真・動画でも見栄えが良いです。
■ S 撚りの短所
● ① Z 撚りより強度はわずかに落ちる
繊維の巻き角が小さくなりがちで、力方向への抵抗はZの方がわずかに有利です。
ただし繭縄の構成(細糸×66本数)では、実用上ほぼ問題ありません。
● ② 好みが分かれる
伝統的な緊縛文化ではZ撚りが主流なため、
「見慣れている形がいい」というユーザーには好みが分かれます。
■ 繭縄としての結論
繭縄が大事にしているのは、
「実際に縛ったときに、動きが素直で、扱いやすく、安全であること」。
その条件を満たし、
特に細糸を使って繊細に仕上げる繭縄の製法と相性が良かったのが S 撚り でした。
よれにくい
縄尻が暴れない
縄の輪郭のエッジが立って表面がきれい
細糸の構造と相性が良い
これらの理由から、繭縄は S 撚りを標準仕様として採用しています。
